草むら通信(2021年11月)ウェブ版

目次

巻頭言
木の葉舞う 代表理事 風間美代子
寄稿 医療のおはなし
地域包括ケアシステムってなに? 社会福祉法人新樹会理事兼園長 諏訪智
トピックス
「人を大切にする食堂」の運営に共同参加

木の葉舞う

木枯らしと共に季節が足早に流れ始め、去りゆく秋が名残惜しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。秋風に乗って木の葉が舞い散り、あちらこちらに吹き溜まりができ、まるで「おしくらまんじゅう」をしている様です。

長引くコロナ禍のなか、様々な形で人の心を萎縮させる様な日々。なんとかならないかと模索する中で、向かったのは畑でした。まるで何かに吸い寄せられる様にたどり着いた畑には、里芋の葉っぱ達が本当に伸び伸びと勢いよく出迎えてくれました。いろんな人の手や思い、さらに自然の力全てのコラボによって育ちつつある野菜達を見つめていると、なんとも言えないエネルギーが湧いてきて、しっかり自分と向き合う事ができました。

きっと畑には自然治癒力を促す何かがあるのでしょう。そして知らぬ間に心の萎縮を溶かしてしまう力も! 萎縮すると、人への優しさや思考、クリエイティブな発想、広く物を見る力等全てが停止してしまう様です。皆さんも何だか頭がモヤモヤしたり、訳もなく怒りの感情が湧いてきたり、いろんな事がネガティヴ発想になった時、是非外に出て畑に行ってみてください。すっと心が広がっていく体験が出来ると思います。たまには意識して心を耕す事も必要です。

街路樹も徐々に色づき始めました。皆さんのお家の周りにはどんな秋の彩りが訪れるのでしょうか、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなって参ります。体調に気をつけて冬の到来に備えましょう。

代表理事 風間美代子

寄稿 医療のおはなし 地域包括ケアシステムってなに?

医療資格者でもない私が「医療のおはなし」に寄稿させていただく事となり、大変恐縮しております!駄文ですがどうぞお付き合いください。

9月号に掲載されていた特定医療法人研精会(東京さつきホスピタル)と社会福祉法人新樹会は「医療法人と社会福祉法人が超密接な連携をとる」という日本でも稀な取り組みを行っております。

近年、「地域包括ケアシステム」という言葉が盛んに言われていることを御存じでしょうか? 現在、少子高齢化の進む日本では、病院を含むあらゆる施設において職員不足が深刻化しています。また、核家族化が進んでいる事もあり家族での介護等も難しい状況です。その為、各自治体で「高齢者や障がいを持つ方々を地域住民も含めた地域全体で支えていく仕組み=地域包括ケアシステム」作りが推進されています。一方で病院や福祉施設なども地域包括ケアシステムに対応した施設改革が求められています。

また、日本の現行法では精神疾患の入院は3か月以内に退院する事を目標とするようなルールが定められています。が、世界を見渡すと、欧州各国では精神疾患の入院日数は20日未満(日本の4分の1以下‼)となっているそうです。このことからも今後は病院では短期間の治療に専念し、「回復や療養は地域で行うという仕組み=地域包括ケアシステム」作りが推進されていくと思われます。

研精会グループでは病院と福祉施設が密な連携をとる事で「生活+仕事+医療」という、その人が自分らしく生きるために多面的なサポートを実現しています。時代を切り開き続ける研精会グループのこれからにご期待ください!

社会福祉法人新樹会理事兼園長 諏訪智

トピックス

「人を大切にする食堂」の運営に共同参加

オリンピック・パラリンピック開催期間中(2021年7月19日~9月5日)に有楽町スポーツスクエアにて開催された、東京とオールジャパンの魅力を世界に伝えるイベント「Tokyo Tokyo ALL JAPAN COLLECTION」。草むらトピックス(1頁)で既報の通り、その中で「人を大切にする経営学会」が企画出店した「人を大切にする食堂」の運営に当会も参加しました。

この食堂は、ハンディがあっても多様性を認め、一人一人の個性を活かして全員で運営をするユニバーサルレストランをコンセプトに1週間限定でオープンしたものです。大阪のル・クロ、三軒茶屋のアンシェーヌ藍のスタッフ・メンバーとの連携で運営。みんなで助け合う一体感のあるプロジェクトが実践されました。

オープン前。気合が入ります
厨房でひとつひとつ手順を確認
最終日。スタッフ全員集合
オープン直前のミーティング
ぶるー夢や夢うさぎの商品も販売
提供するお料理の一部

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