草むら通信(2022年1月)ウェブ版

目次

巻頭言
初富士に願いを込めて 代表理事 風間美代子
寄稿 医療のおはなし
統合失調症治療薬「クロザピン(クロザリル)」ってどんな薬? 恩方病院薬剤科 薬剤師 赤池 志保理、監修:恩方病院薬剤科長 岩澤 恭介
トピックス
メンバーお楽しみ交流会開催しました

初富士に願いを込めて

明けましておめでとうございます。皆様お揃いで笑顔の中、歳の初めのお祝いを迎えられたことと思います。

お正月になるといつも思う事があります。年越し蕎麦を食べて、除夜の鐘を聴いて、眠りにつくと、朝の光はなぜか清々しく、普段見慣れた景色でも、とても新鮮で美しく感じるものです。たった大晦日の一夜が明けただけなのに、もう昨日は去年と呼ばれ、今日は今年になります。わずか2日の流れの中で、あっという間に年が去り、新年が来ることに、毎年の事ながら考えさせられております。年が改まって厳粛な気持ちにはなりますが、昨日と今日は実は変わりません。暦の上で「去年」「今年」と区切られる中ではありますが、時の流れは絶える事なく未来永劫続いて行くのでしょうね。

今年の初詣は、遠くに富士山を望みながらいつにも増して心を込めてお参りしました。今年こそコロナ禍が消えてマスクなしの笑顔にたくさん会えますように、そして穏やかな日常が戻ってきますように。取り敢えず、無事お正月を迎えられた事に感謝の気持ちを込めて。

何となく今年は良いことあるごとし、元日の朝晴れて風なし(石川啄木)

今年もどうぞ宜しくご支援の程お願い申し上げます。皆様のご健勝お祈りいたします。

代表理事 風間美代子

寄稿 医療のおはなし 統合失調症治療薬「クロザピン(クロザリル)」ってどんな薬?

恩方病院では精神症状に影響するとされている食事や口腔ケアの取り組みにも力をいれて いますが、お薬に関しても薬剤師が減量や減薬の提案をしたり、患者さんに丁寧な説明をしたりするなど、安心してお薬を続けられるような取り組みを行っています。

ところで、クロザピンというお薬をご存じでしょうか? このお薬は、これまで他のお薬で治療していても再発や再入院を繰り返していたり、副作用のために必要な量のお薬を飲むことが困難であったりする『治療抵抗性統合失調症』の方に効果が期待できるお薬です。

歴史は意外に古く、1971 年にヨーロッパで使用が開始されました。しかし、血液中の成分(白血球や好中球)が減少してしまうなど、重い副作用を引き起こすことが判明し、一時期は使用が中止されていました。その後、世界各国でクロザピンの有効性が再認識されるようになり、日本では 2009 年に使用が開始され、審査に通過した医療機関でのみ使用できますが、使用出来る医療機関数が少ないのが現状です。当院ではこのお薬の優れた有効性に着目し、医療者一丸となって治療にあたっています。

お薬の使用はCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)により様々な規定が定められており、副作用を早期に発見し適切に治療できる仕組みが構築されています。少し特殊なお薬であり、治療の効果は患者様により異なりますが、このお薬によって今までの治療では良くならなかった、治療抵抗性統合失調症の方の生活に希望をもたらしてきました。

今後も一人でも多くの方が夢や希望をもった生活が出来るよう、患者様の治療をサポートして参ります。クロザピンにご興味のある方は、ぜひ当院薬剤科までご相談ください。

恩方病院薬剤科 薬剤師 赤池 志保理
監修:恩方病院薬剤科長 岩澤 恭介

トピックス

メンバーお楽しみ交流会開催しました

昨年もコロナ禍でいろいろなイベントを開催することが出来ませんでしたが、感染者数も減少し、非常事態宣言も解除されたことから「メンバーお楽しみ交流会」を11月12日(金)に夢畑で開催しました。皆さんの日頃の心がけが良かったのか澄み渡った青空のもと、メンバー・スタッフ合わせて150名が集いました。音楽隊のコーラス鑑賞の後、ぶるー夢特製のお弁当と暖かい豚汁を頂き、午後からはゲームや収穫体験等で楽しい1日を送りました。

グラスリッツェン
じゃんけん大会
ペットボトルチャレンジ
リラクゼーションゾーン
草むら音楽隊
開会式で挨拶する風間代表
収穫体験
閉会式
輪投げ

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