草むら通信(2023年2月)ウェブ版

目次

巻頭言
立春大吉 代表理事 風間美代子
トピックス
帝京大学ソーシャルビジネス実習を夢草子と共同で
草むら合同新年会で風間代表が年頭所感を発表
見学会再稼働!

立春大吉

厳しい寒さの中にも空の色は何となく明るくなり、少しずつ近づく春の訪れを感じながら心踊る日々です。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

早朝の林は私に色々なことを教えてくれます。冷たい空気の中で真っ直ぐに幹を伸ばし、枝を広げ、思いっきり春を待つ姿勢に潔さを感じさせてくれます。どんなに厳しい環境においても凛と自分自身を信じ、立っていられるような強さを身につけたい! そんなことを思わせてくれる木々達に脱帽です。

コロナ禍において世界中でデジタル化やグローバル化など社会の変化が著しい中、日本では少子高齢化、ヤングケアラーの問題など、誰も予期しない、また、望まないような変化が社会に生じてきている様に思えます。

特にヤングケアラーの問題はメンバーさん達の間に深刻な影響が出てきています。兄弟がみんな家を出てしまって、残された彼らが親の面倒を見なければならなくなり、そのために事業所に通所できず、その後、調子を崩してしまうという親子共倒れの状況の中、スタッフまでもがどうしようも無いジレンマに落ち込んでしまうという、なんとも残念な事が起きています。

苦しい事を勇気に、苦しいから逃げるのではなく、逃げるから苦しい? 焦らず諦めず悲しみを希望に! 4日は立春。鶯の鳴き声と共に暖かな春の陽射しを皆様と浴びれる様、心よりお祈りします。

代表理事 風間美代子

トピックス

帝京大学ソーシャルビジネス実習を夢草子と共同で

毎年行われている帝京大学ソーシャルビジネス実習。今年は夢草子アートプロジェクトと一緒に「ウサギのミミーティング」と題してアートワークを行いました。

11月26日にオンラインで行われた第1回の「ウサギのミミーティング」では、アートをきっかけとしたコミュニケーションの実現を目指し、全員でそれぞれがウサギの絵を描きました。

そして、第2回は12月21日、今度は実際に夢草子に関係者が集合してリアルミーティングを開催。第1回のイベントで参加者が描いたウサギの絵を素材としてカレンダーの制作を行いました。

参加者がそれぞれ描いたウサギの絵
2回目ではアウトプットについて協議
学生の皆さんの熱意が作品に結実しました

草むら合同新年会で風間代表が年頭所感を発表

1月20日、草むら3グループ(NPO法人多摩草むらの会、社会福祉法人草むら、株式会社グリーンガーラ)合同の新年会が、各法人の役員と職員が一堂に会して3年ぶりに開催されました。冒頭、風間代表から「年頭所感」の発表があり、関係者全員がベクトル合わせを行い、決意を新たにする機会となりました。ここでは、その年頭所感の全文を掲載します。

年頭所感

発表する風間代表

新年明けましておめでとうございます。

まず、3年ぶりに新年会の席で、こうして新年のご挨拶ができることを何よりもうれしく思います。

昨年も、新型コロナウイルスの蔓延により世界中が大きな混乱に見舞われ、ロシアによるウクライナ侵攻など、様々な問題が発生しました。これらの影響で、世界中で物資不足や資源枯渇で物価の上昇が起きています。

こうした中、国内ではウイズコロナへと国の方針転換が示され、コロナと共生し、対策を講じたうえで、外国からの旅行者の受入れや大勢が集まるイベントや会合もできるようになり、経済の活性化が一段と進められることになりました。

私共草むらの会では、ここ3年程少し歩みを緩め、財務基盤安定の為いろいろなアイディアを出し模索して参りました。全事業一丸となった地道な努力のお陰もあり2年連続利益計上を果たす事が出来、法人経営も落ち着きを取り戻して参りました。スタッフの皆様には深く感謝申し上げます。

また、設立4年目を迎えました社会福祉法人草むらにおきましても、2年連続で厚生労働省の自殺対策事業の助成を頂くなど事業が立上がり黒字化することができました。

一昨年までは厳しいコロナ禍でもあり、新年会、総会をはじめとしまして一泊旅行、感謝祭、草むらフェスティバル全て自粛して参りましたがお陰様で昨年は、5月のイチゴ狩りをはじめとしまして、大きなイベントへの参加、日帰り旅行などメンバーさん達との交流を再開させる事が出来ました事大きな喜びでした。

とはいえ、メンバー支援に関しては、若干反省も必要かと思います。私自身メンバー支援に関しましては忸怩たる思いもあります。コロナ禍を言い訳に、メンバーさんへの対応に不備はなかったか、不安や不満な気持ちに寄り添うことができたか、スタッフの皆様はいかがでしたでしょうか。ぜひ胸に手を当てて、一年を振り返ってみてください。

さて、新年を迎え、今年は新しいことにチャレンジをしていくことになります。

4月には念願の新グループホーム「ハピネスいち花」の事業開始を予定しています。一棟10名定員の通過型グループホームの運営にあたります。いよいよ入居メンバーの募集など準備活動を本格化させます。

また、夢畑の事務所老朽化に伴う建築計画も進めていきます。さらに農福連携や障がい者雇用の動きにあわせ、視察や見学会も増え、企業からの連携打診も広がっています。

これまでの経験を活かし、知恵を絞って様々な企画にチャレンジしていかなければと思います。

ソーシャルインクルージョン、ダイバーシティ、私たちの揺るぎない目標に向かって福祉の枠を超えて歩みを止める事なく今年も淡々とかつ力強く前進していく所存でございます。特に今年は卯年! 大きく飛躍出来る様な気がします。草むらの会の益々の発展と皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げ、念頭のご挨拶とさせて頂きます。

令和5年1月20日
認定特定非営利活動法人多摩草むらの会 / 社会福祉法人草むら
代表理事・理事長 風間 美代子

見学会再稼働!

昨年9月の法務省東京矯正管区関連の施設からの行政施設の視察見学会に始まり、11月は団体の見学会が相次ぎました。

10日は小金井市の家族会「あじさい会」の一行14名、18日は調布市こころの健康支援センターの16名、さらに28日は平塚市の家族会「湘南あゆみ会」の16名をお迎えし、全事業所を見学いただき、風間代表との意見交換を通じて、草むらの会の知名度アップと今後の連携強化につなげていけるよう努めました。事業所のご協力感謝します。また、25日には府中刑務所の視察座談会に代表以下3名で参加、見聞を広め、今後の連携に向け意見交換しました。

小金井あじさい会の皆さん
調布こころの支援センターの皆さん
湘南あゆみ会の皆さん

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