目次
- 巻頭言
- 沈丁花に癒されて 代表理事 風間美代子
- トピックス
- オール草むら新年会を4年ぶりに開催 1月20日
- オール草むら新年会から
- 見学会参加の皆さまからお礼状をいただきました
何となく不安な社会情勢の中、迎えた新年も早いもので3月。暦の上では春ですが、まだまだ三寒四温、不安定な日々が続いています。皆様、体調など崩されていらっしゃらないでしょうか。また、3月は巣立ちの季節でもあり、別れの季節でもあります。色々な形の巣立ちや別れもありますが、2度と会うことの出来ない別れはいつまでも心に残ります。
この2、3年、ヤングケアラー等、年老いた親の介護を誰が見るのか、あちこちで聞かれる話題です。当法人でも何人かのメンバーさん達が直面して、通所する事が難しくなっています。先月、親御さんの介護で通所しづらくなっていたメンバーさんが亡くなられました。自身の生きづらさの上に、親御さんの生きづらさも背負わなければならなくなって力尽きてしまわれたんだと思います。どちらも愛しい命、何とかその命を守る方法はなかったのでしょうか。
人それぞれの命の向き合い方、それを尊重し、ささやかに慎ましく生きて行く。そんな事さえも難しくなってしまった現実に、なす術もなく無力な自分に向き合いつつ模索を続けています。東京大学の准教授でいらっしゃる熊谷晋一郎先生が「自立とは依存先を増やす事、何でも自分で行うことでは無い、互いに助け合える関係を人々と築く事」と仰っています。周りに「助けて」と言えない彼らのために、本当の自立支援の場をなお一層心して創って行かなければと思います。
ともかく歩みを止めるわけにはいかない。いつもの通り、何とかなるさ! と開き直った時、沈丁花の微かな香りを風が運んできてくれた様です。風光る華やかな春はもう少しです。皆様が穏やかに優しい日々を過ごされますよう心からお祈りいたします。
代表理事 風間美代子
風間代表による年頭所感の発表(内容は先月号に掲載済み)が行われた「オール草むら新年会」は、各法人(NPO法人多摩草むらの会、社会福祉法人草むら、株式会社グリーンガーラ)の役員、職員が一堂に会しての4年ぶりの開催でした。コロナウィルス第8波の中ではありましたが、感染対策に万全を期しながらも、草むらの年とも言うべきこの卯年をメンバー支援のさらなる拡充に向けて、決意を新たにする機会とすることができました(当日の模様は7頁に掲載しています)。
今回、会場となったのは多摩センター(多摩市)にある商業施設、ココリア多摩センター7階のココリアホール。この商業施設では、畑deきっちんや夢うさぎ、どりーむふぁーむ夢畑といった「草むらde夢」の事業所がテナントとして営業しています。
新年会では、風間代表の「年頭所感」の表明の後、各役員の皆様から一言ずつご挨拶をいただきました。続いて行われた職員の紹介では、まず、前回4年前の新年会以降に入職した職員全員を壇上で紹介。その後、事業所単位で全職員が1人ずつ紹介されました。
新年会で華を添えたのは、草むら音楽隊の皆さんによるコーラスでした。昨年10月の「秋の草むらふれあいコンサート」における感動的な演奏が耳から離れない中、さらにパワーアップした歌声を聞かせてくれました。予定外のアンコールにも応えていただき、心洗われるひと時となりました(なお、草むら音楽隊で歌った岩永直美さん(スタッフ)の感想が「所外活動だより」(8頁)に掲載されています)。
最後は役職員を代表して村上代表の心強い挨拶と一本締めで閉会となりました。
今回、新年会を開催するにあたり、充分に感染症対策を行い、当初予定していた会食は行わず、その替わりに八王子きらら亭さんに特別に作っていただいた会席弁当を参加者全員へのお土産としました。
来年は全員で会食と歓談を楽しみながら開催したいと思います。
2月号のミニトピックスで既報の通り、多くの企業、団体の皆様が当会の見学にお越しになっています。そして、見学された皆さまから心温まるお礼状を数多くいただいております。
ある団体の皆さまからは、「将来の可能性に思いを馳せる豊かな時間になった」「息子がとても喜んでいました」などの感想をいただきました。また、ある家族会の皆さまからは、当会の理念と実行力を高く評価いただきました。さらに、新たな福祉法人を立ち上げた皆さまからは、「(見学会で)伺ったことや拝見したことを参考に、これから本格的に始まる事業運営に活かしていく」との抱負を。
そして、どの団体の皆さまも一様にメンバー、スタッフの対応に感動され、それについてある方からは「故郷の実家に帰ったようだ」との感想を記しておられました。
当会としましても、草むらグループの活動を知っていただくことによって、相互理解と連携強化を図る大事な活動と捉え、スタッフ一丸となって取り組んで参ります。